スリランカ国旗の意味や由来

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スリランカ国旗は色々と配慮の行き届いた国旗です。
にもかかわらず…何故こうなる…
というスリランカ国旗とその想いについて説明します。
君は刻の涙を視る…かもしれない…視ないかもしれない…

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目次
スリランカ国旗の意味
スリランカ国旗の由来
スリランカの意味
基礎情報(外務省HPより)
まとめ

スリランカ国旗の意味
スリランカ民主社会主義共和国の国旗は「ライオン旗」と呼ばれています。
黄色い縁取りに旗竿側に緑色とサフラン色の縦二色。
旗尾側に赤地に剣を持ったライオン、四隅に葉っぱがあります。
旗比率は1:2。
長方形タイプですね。
ライオンが中央に配置されていないので妥当な旗比率と言えるでしょう。

ライオン旗という呼び名ですが…
まぁ旗尾側にある意匠からしてライオンなのですけどもー
ライオンは、かつてスリランカにあったシンハラ王朝由来のものです。
シンハラ王朝はライオンの子孫が建国したという建国神話があります。

そして旗尾側にあるライオンの図案ですが、これは元々
シンハラ人最後の王朝であるキャンディ王朝の旗を土台にしています。

キャンディ王朝国旗

こちらですね。
良く見ると細部が異なりますが、大体は同じ感じですよね?

剣は王の権威を表しています。
まぁ昔から剣は権力の象徴として使われる事の方が多かったですからね。

黄色の縁取りは仏教の加護を表しています。
仏教が国旗にモチーフで入っているのは珍しいんですよ。
スリランカ国旗はレアケース!
是非覚えておきましょう。

更に四隅にある葉っぱは釈迦ゆかりのインド菩提樹の葉です。
菩提樹の木の根元で釈迦が悟りを開いたのは有名な話ですからね…

ライオンに関しては建国神話のライオンから来ているのは、
既にお話した通りです。

この右側全体で多数派仏教徒のシンハラ人を表しています。

旗竿側の縦二色の帯びは1951年に追加されたものです。

緑色はイスラム教の色です。
そしてイスラム教徒のムーア人も表しています。

サフラン色はヒンドゥー教の色です。
ヒンドゥー教徒のタミル人も表しています。

この緑色とサフラン色の使い方は、スリランカ特融では無く、
インド国旗等にも見られます。

こうして少数民族へも配慮しているのをアピールしている訳ですね。

…。
果たしてどれだけの人がスリランカ国旗の意味を把握しているのかは、
気になるところではありますが…
学校で習ったりするんでしょうか?
因みに日本国旗に関しては、筆者は学校で習った記憶は
まったくございません…!
海外では自国の国旗について学んだりするんですかね?
ちょっと気になりますね。

次に制定までの経緯や由来を見て行きます。

読んでいただければ解ると思うのですが…
なんというかやっている事がちぐはぐなんですよね…
どうしてこうなった?
って感じの流れがちょいと切ないですねー…

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スリランカ国旗の由来

インド半島の南東洋上に位置する島国のスリランカ。
1972年まではセイロンと呼ばれていました。
地理的に当然(?)ですが11世紀頃からインドが侵入してきます。
更に13世紀にはマルコ・ポーロが来島。
東方見聞録にも記録があります。

15世紀には明の朝貢国となりました。

16世紀、ポルトガルにより植民地化される。

17世紀、オランダが植民地化。

18世紀、イギリスが植民地化。

…。
どんだけいろんな国に植民地化されるんや…(涙)
植民地化されていてもキャンディ王朝は残っていましたが…

1815年、イギリス軍の侵入により王権は消滅しました。

1948年、イギリス連邦内の自治領として独立。
国名はセイロンでした。
国旗はこれですね。

スリランカ旧国旗

葉っぱじゃなくて仏教寺院の尖塔の図案装飾ですが…
後は大体今の国旗の右側と同じです。

同年、ヒンドゥー教徒のタミル人の選挙権を剥奪。
アレ…国旗では融和を説いていたのに剥奪していますが…
って思った人手を挙げてー

ノシ

ですよねー…
でもこれから3年後…

1951年、国旗が修正される。
旗竿側に緑色とサフラン色を追加。
ムーア人とタミル人を表す色を追加しました。
ちゃんと少数民族の事考えているよ!!
ってことでしょうか。
しかーし…

1956年、タミル人が公務員から排除される。
タミル人の民族暴動が起きる。

国旗の図案とやっている事が正反対なのですが…(哀)

1972年、スリランカ共和国に改称。
仏教が準国教扱いになる。
タミル人が分離独立運動を開始。

そらそうなりますねって感じの展開です>タミル人の分離独立運動

1978年、大統領制に移行。
スリランカ民主社会主義共和国へと移行。
国旗も今のものへと改められる。
社会主義国家みたいな名前だけど前年から資本主義の導入、
経済の自由化が始まっています。

ここで国旗制定されたので話はお終い…なのですが…
この後の歴史、少しだけ紹介します。

結局この後、多数派のシンハラ人(仏教徒)とタミル人(ヒンドゥー教)の。
大規模な民族対立が起きます。
更にシンハラ人とムーア人(ヒンドゥー教)も対立。
シンハラ人内部でも対立…。
2009年に至るまで…26年もの間、内戦状態となります。
2009年にタミル人の武装テロ組織が壊滅する事で内戦は終了しました。

タミル人の権利はどうなったのでしょうか…
気になる処です…。

スリランカの意味

スリランカは由来が割とはっきりしているようです。
「聖なる光り輝く島」を意味するシンハラ語からきています。
因みに、旧国名のセイロンは「ライオンの島」という意味でした。

ちなみに、セイロンからスリランカへと変更したのは世界初の女性首相。
1960年、シリマヴォ・バンダラナイケ首相です。
彼女はスリランカ初にして世界初の女性首相でした。
1972年、その彼女がセイロンからスリランカへと名前を変更したのです。

基礎情報(外務省HPより)
国名:スリランカ民主社会主義共和国
独立:1948年
国旗制定:1978年
面積:6万5607平方キロメートル
人口:約2103万人
首都:スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ
民族:シンハラ人(74.9%)、タミル人(15.3%)、スリランカ・ムーア人(9.3%)
言語:公用語(シンハラ語、タミル語)、連結後(英語)
宗教:仏教徒(70.1%)、ヒンドゥ教徒(12.6%)、イスラム教徒(9.7%)、キリスト教徒(7.6%)
通貨:ルピ―
時差:-3.5時間
国歌:SriLanka Matha(母なるスリランカ)

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まとめ
・スリランカ国旗は通称ライオン旗と呼ばれている
・ライオンはシンハラ王朝の建国神話より
・ライオンのデザインはシンハラ人最後の王朝キャンディ朝より
・剣は王の権威
・黄色は仏教の加護
・四隅の四枚の葉は菩提樹の葉
・旗竿側の2つの帯は1951年に追加された
・緑色はイスラム教徒のムーア人
・サフラン色はヒンドゥー教徒のタミル人
・スリランカは1972年までセイロンと呼ばれていた
・スリランカは聖なる輝く島の意味を持つ

以上です。
どうでしたか?
インドに近いだけあってヒンドゥー教の色が入っているのが特徴的でしたね。
しかし…国旗の想いとは裏腹な政策が…辛い…
また、植民地にされていてもキャンディ王朝が割と続いていた為でしょうか、
余りキリスト教徒が多くはないですね。
そうはいっても国旗に色がついているイスラム教徒と、
人口における割合が同じくらいなのですが…
どーゆーことや…忘れ去られたのか…!
キリスト教徒ーッ!!

関連項目:スリランカ人の性格や恋愛や文化

次回予告:イスラエル国旗
シオニズムで生まれた国、イスラエル。
そしてダビデの星で恰好良いイスラエル国旗。
シオニズム?
ダビデって何?
その答えを知りたければ…次も読んで下さいね。

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