エクアドル国旗は世界一カラフルな国旗と言われています。
では果たして何色使われているのでしょうか?
また、中央の意匠も色々とありますよね。
コンドルに太陽に左右に違う種類の植物(ヤシと月桂樹)に…
蒸気船に川に山にと一体どんな意味があるのでしょうか?
是非一緒に見て行きましょう!
もくじ
エクアドル国旗の意味
エクアドル国旗の由来
エクアドル国旗の制定の経緯
エクアドルの意味
基礎情報(外務省HP)
まとめ
エクアドル国旗の意味
エクアドル国旗は横三色旗で、中央に意匠が入っています。
旗比率は1:2…でした。
中央に意匠が入っている国旗の中ではやや珍しい比率を採用していました。
※中央に意匠が入っている国旗の旗比率は2:3が多いんです
で、2009年からはめでたく(?)2:3になりました。
わざわざ1:2から2:3にした事を鑑みるに…
やはり中央に意匠がある場合は2:3が黄金比ということなのでしょうね。
ではエクアドル国旗の意味について観て行きましょう。
黄色は太陽、小麦、天然資源の富を表しています。
青色は空と海とスペインからの独立を表しています。
赤色は愛国者の勇気と血潮を表しています。
次に中央の国章について触れて行きます。
エクアドルの国旗の中央に位置しているのはエクアドルの国章です。
まず、上部に位置するコンドルは自由と勇気、偉大さ、力の象徴となっています。
中央の盾の左右にある植物に注目して下さい。
右側にあるのはヤシの葉で平和のシンボルです。
左側にあるのは月桂樹で栄光と共和国を表します。
また、ヤシの葉と月桂樹の周囲にあるファスケス(斧の周りに木を結びつけたもの)は共和制を象徴しています。
次に中央の盾を見て下さい。
まず、太陽があります。
太陽は自由の象徴です。
太陽を通る線は黄道です。
黄道に配置された4つの星座の印は1845年の3月から6月までの4か月間を示したものです。
それぞれ牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、を表しています。
盾に見える山は国内最高峰のチンボラソ火山です。
チンボラソ火山から流れ出る川はグアヤス川を表しています。
火山と川は地域の美しさと富を象徴しています。
川に浮いている蒸気船は交易の象徴で、グアヤスと名付けられています。
これは1841年に建造された蒸気船です。
以上がエクアドル国旗の意味となります。
尚、エクアドル国旗にしようされている色の数は9色で、これは全国旗のなかでも最も色の多い国旗と言われています。
因みに、民用旗では中央の国章は省かれます。
エクアドル国旗の由来
エクアドル国旗の由来は1821年にさかのぼります。
グラン・コロンビアの旗(ミランダ旗)に由来するのです。
グラン・コロンビアとは現在のコロンビアを中心にエクアドル・ベネズエラ・コロンビアの三地域で構成されていました。
これは1819年から1831年まで続きました。
当時、コロンビアもベネズエラもスペインの植民地でした。
そして独立戦争を行っていたのですが…
別個に行っていたのです。
そこで、共同でスペインに当たろう!
というのがこのグラン・コロンビア(大コロンビア)構想でした。
大コロンビアの構想をしたボリバルの最終目標はなんと!
南米に統一国家を建設する事でした、が…
結局上手くいかず分離することとなります。
もし実現していたらそれは凄い事になっていたかもしれませんね。
こうしてベネズエラとエクアドルはコロンビアから分離しました、が…
ベネズエラはそのまま国旗としてミランダ旗を採用したのです。
これがグラン・コロンビアの国旗です。
因みにコロンビアもベネズエラもミランダ旗を基にした国旗を採用しています。
ちょっと考えさせられてしまいますね。
エクアドル国旗の制定の経緯
エクアドルは元々あの有名なインカ帝国がありました。
そしてそこにやってきたのがスペイン人のフランシスコ・ピサロ。
インカ帝国は滅び去り、スペインの植民地となってしまいます。
先住民のインディオは奴隷にされ酷使されたり疫病により大きく減りました。
そして労働人口として今度はアフリカから黒人奴隷が連れてこられたのです。
そんな中、1789年、フランス革命が起きます。
1808年、スペイン独立戦争が勃発。
スペイン本国の混乱に乗じて南米のスペインの植民地だった各国は独立戦争を起こし始めます。
1820年、蜂起。
10月蜂起時の旗です。
1819年から1820年までの国旗
1820年から1821年までの国旗
10月蜂起時の旗と1819年ー1820年までの国旗の関連性がちょっと解りません!
すみません!
1822年、スクレ将軍がピチンチャの戦いでスペイン軍を破り、エクアドル周辺地域の解放が完全に行われました。
前後しますが、1821年からはグラン・コロンビア旗となります。
1830年、エクアドルがグラン・コロンビアから独立。
国旗も制定されます。
ただ、この時は国章が(恐らく)入ってないただの三色旗だったようです。
1900年11月7日に今の意匠の国旗が制定されます。
ただし、旗比率は1:2でした。
2009年、旗比率が2:3になります。
こうしてエクアドル国旗が誕生したのです。
エクアドルの意味
エクアドルとはエクアドルという国が赤道直下にあることに由来します。
エクアドルとはスペイン語で赤道、という意味を持つのです。
尚、首都のキト、が赤道直下にあるのでこうなりました。
キト共和国とすると他の都市から反発が出る…
という理由でならキトは赤道の真下だからエクアドルで良いよね。
という事だったようです。
基礎情報(外務省HP)
国名:エクアドル共和国
独立:1822年月24日もしくは1830年
国旗制定:1900年11月7日
旗比率:2:3
人口:1542万人
首都:キト
民族:欧州系・先住民混血72%、アフリカ系・アフリカ系混血7%、欧州系6%
言語:スペイン語
宗教:カトリック
通貨:スクレ、米ドル
時差:-14時間
国歌:万歳、おお祖国よ
まとめ
・エクアドル国旗は全国旗の中でも一番カラフル
・エクアドル国旗に使われている色の数は9色
・エクアドル国旗は最近旗比率だけ変更した
・エクアドル国旗の黄色は太陽、小麦、天然資源の富
・エクアドル国旗の青色は空と海とスペインからの独立
・エクアドル国旗の赤色は愛国者の勇気と血潮
・エクアドル国旗の中央の意匠は国章
・エクアドル国旗の由来はミランダ旗
・エクアドルはスペイン語で赤道、という意味
以上です。
個人的には太陽にはインカ帝国の末裔的な意味もあるのかもしれませんね。
インカ帝国といえば太陽崇拝のイメージが私にあるせいかもしれませんが…
でもインカ帝国の後継者を自認(?)しているペルー国旗に太陽はないんですよね。
とはいうものの…ペルー国旗はインカ帝国の伝統色は国旗に採用しているのですが…
南米統一国家…
もし実現していたらどうなっていたんでしょうね…