スリナム国旗の意味や由来

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南米で一番小さな国であるスリナム共和国。

国土の9割以上が熱帯林に覆われている国でもあります。

そんなスリナム共和国は南米一小さいですが「ミニワールド」と呼ばれるほどに人種の多種多様な国です。

そんなスリナムの国旗は「ミニワールド」という呼称に即したものになっているのでしょうか?

一緒に見て行きましょう!

 

目次

スリナム国旗の意味

スリナム国旗制定までの経緯

スリナム旧国旗の意味

スリナムの由来

基礎情報(外務省HPより)

まとめ

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スリナム国旗の意味や由来

現在のスリナム共和国の国旗は、デザイン・コンテストによって公募されたものです。

これは、スリナム共和国の独立に先立って行われました。

コンテストにより、ジャック・エルマン・ピナスの作品が選ばれたのが現在のスリナム国旗となっています。

 

旗比率は2:3、国旗の中では基本的な旗比率となっています。

 

スリナム国旗のデザインは国旗の上端と下端に緑色の帯。

真ん中に赤色の帯。

赤色の帯の上下に白色の帯。

上から緑・白・赤・白・緑、の配色になります。

 

中央は黄色い五陵星が配置されています。

 

それではそれぞれの色について見て行きます。

 

緑色は国土と豊かな森林資源を表しています。

白色は正義と自由を表しています。

赤色は独立と情熱と進歩を表しています。

黄色い五陵星は主要五民族の一致団結と輝かしい未来を表しています。

 

主要五民族というのはヨーロッパ系白人、アフリカ系黒人、混血、華人、インディオ、の五民族です。

また、緑色と赤色は独立に向けて活躍したスリナム国民党(NPS)の党旗にも採用されている色です。

 

スリナム国旗制定までの経緯

スリナムには先住民のスリネン人が住んでいました。

ここにやってきたのが白人…ではなく、カリブ族。

16世紀にカリブ族の攻撃により、スリネン人はスリナムから追い立てられてしまったのです。

 

尚、このスリナムのあるギアナ地方は1499年にスペイン人に発見されています。

 

17世紀にはイギリス人とオランダ人が入植してきました。

彼等は黒人奴隷を使ってタバコを栽培しました。

当然(?)イギリスとオランダはスリナムの領有権を巡って争いになります。

 

1667年、ブレダ条約でオランダはニューヨークと引き換えにスリナムを手に入れます。

こうしてオランダがスリナムを領有することとなったのです。

 

オランダ人は黒人奴隷を使っていましたが、その待遇は悪く、逃亡奴隷も多かったそうです。

 

1863年に奴隷制度が廃止されました。

奴隷たちは当然プランテーションに残らず、他所へ行ってしまいます。

その為、プランテーションは労働力不足になってしまいます。

これを解消する為、契約労働者を受け入れる事となりました。

中国、インド、東インド(インドネシア等)からスリナムへ人が移住してきたのです。

中東からも少数の移民が導入されています。

 

こうした経緯により、スリナムはとても多くの民族が集まる国となったのです。

 

1954年、オランダから自治権を獲得。

 

1959年、スリナム旧国旗を制定。

この旗です。

内容については後述します。

 

1975年11月25日、完全独立を果たします。

国旗の制定も同日に行われました。

 

その後は軍事クーデターが2回程起きたものの、比較的平和だった…

と言えるでしょう…多分…。

 

面白いのはクーデターを2回起こしたボーターセ氏が民選大統領として復権した事でしょう。

ボーターセ氏は陸軍曹長だったのですが…

 

1980年、クーデターを起こす

1987年、選挙で敗れる

1990年またクーデターを起こす

1991年選挙で敗れる

1992年軍司令を辞任

2010年…民選大統領として選挙で選ばれる!!

 

クーデターを起こしたものの、独裁政権にはしなかったんですかね…

 

スリナム旧国旗の意味

スリナム旧国旗は白地に5つの星でなりたっています。

 

白地と楕円の線は民族の融合を意味しています。

白い星は白人、黒い星は黒人、黄色い星は華人、赤色の星は先住民、茶色の星はクレオール(混血)を表しています。

 

この国旗でも良かったのでは…

シンプルで良いですよね。

 

とか思っちゃうんですがどう思いますか?

 

スリナムの由来

スリナムの由来には諸説あります。

まずは先住民族のスリネン人の名に由来するという説。

 

他にはスリナム川に由来するという説。

スリナム川とはインディオの言葉で「岩場の多い川」という意味を持ちます。

 

基礎情報(外務省HPより)

国名:スリナム共和国

独立:1975年11月25日

国旗制定:同上

国旗比率:2:3

面積:163,820平方キロメートル(日本の約2分の1)

人口:55.8万人

首都:パラマリボ

民族:ヒンドゥー系37%、クレオール系31%、ジャワ系15%、マルーン系10%、先住民系2%、中国系2%、白人1%

言語:オランダ語(公用語)、英語、スリナム語等

宗教:キリスト教(プロテスタント、カトリック等)、ヒンドゥー教、イスラム教等

通貨:スリナム・ドル

国歌:スリナム国歌

時差:―12時間

 

まとめ

・スリナム国旗の緑色は国土と豊かな森林資源

・スリナム国旗の白色は正義と自由

・スリナム国旗の赤色は独立と情熱と進歩

・スリナム国旗の黄色い五陵星は主要五民族の一致団結と輝かしい未来

・スリナム国旗の主要五民族というのはヨーロッパ系白人、アフリカ系黒人、混血、華人、インディオ、の五民族

・スリナム国旗は公募デザイン・コンテストによって選ばれた

・デザイナーはジャック・エルマン・ピナス

・スリナムは人種の多様性から「ミニワールド」とも呼ばれている

・スリナムの南部はギアナ高地に続いている

 

スリナム国旗如何だったでしょうか。

大抵の多民族国家の国旗には多民族の融和、が掲げられています。

スリナムも例外では無かったようです。

ただ、スリナムの素晴らしい処は…

ちゃんと国旗の理念が守られている処です。

 

いや、著者はスリナムに住んだこともましてや行った事もありません、が…

他の多民族国家では良く少数民族に対する不平等政策が行われていたりします。

そしてその結果として内戦が勃発したりテロが起きていたりするんです。

しかし、スリナムではほぼ今の処そこまでの動きは無いようなので…

ちゃんと国旗の理念が守れていて素晴らしいな、と感じた所存です。

 

え?

どこの多民族国家だって?

…。

そうですね、何処とは言いませんが代表的なのといえばスリ…ゲフンゲフン

人種や宗教、信条等で差別しないよう気を付けましょう。

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